文献詳細
原著
喉頭摘出術後に遅発性気管狭窄をきたした重度心身障害者例
著者: 湯田厚司1 小林正佳1 木村哲郎1 吉村栄治1 間島雄一1 坂倉康夫1
所属機関: 1三重大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.707 - P.710
文献概要
重度心身障害者には,反復する誤嚥に対して気管切開が施行される場合がある。気管切開後の気道管理は,原因疾患である中枢神経疾患や筋疾患のために管理に難渋することもあり,気道上の問題点をまねきやすい。喉頭全摘出術は最終的な手段であるものの気道管理が容易で,重度心身障害者の気道上の問題点を解決する有効的な方法である。
今回,重度心身障害者の反復性誤嚥に対する喉頭全摘出術後に遅発性に気管狭窄をきたした1例を経験した。気管狭窄の原因として重度心身障害に伴う気管脆弱が考えられ,注意を要すると思われたので報告する。
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