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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科71巻11号

1999年10月発行

Current Article

声帯振動からみた発声調節機構

著者: 湯本英二1 小林丈二2 兵頭政光2

所属機関: 1熊本大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2愛媛大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.735 - P.744

文献概要

 はじめに
 発声時の声帯振動は高速度カメラやストロボスコピーによって研究され,声帯下面から上面に向かう粘膜の波状運動(粘膜波動)がその本質であることが明らかにされてきた。これらの研究は口腔側から声帯上面を観察したもので,粘膜波動が声帯下面のどこでどのように起こるのかは明らかでなかった。筆者らは,声帯振動を気管側から高速度映画に記録する方法を工夫し,発声時の気流量,声帯伸展,内筋収縮が粘膜波動にどのように影響するかを検討してきた。
 本稿ではイヌにおけるこれらの研究結果をまとめ,ヒト声帯振動と比較した。さらに,異なる音色の発声調節に関する仮説を記して,発声調節機構に関する研究の展望としたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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