文献詳細
原著
頭位性めまいを主訴に来院した小脳動静脈奇形の1例
著者: 大木雅文12 水谷淳子1 伊藤健1 室伏利久1
所属機関: 1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2社会保険中央総合病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.751 - P.754
文献概要
頭位性めまいを訴えて来院する患者は多いが,その大多数は内耳障害による良性発作性頭位眩暈症(benign paroxysmal positional vertigo:BPPV)である。しかし,中枢前庭障害に起因する頭位性めまい,いわゆる悪性発作性頭位眩暈症(malignant paroxysmal positional vertigo:MPPV)の症例もこの中に混在し,類似の症状を主訴に来院することがあり,鑑別が重要である。今回われわれは,頭位性めまいを主訴に来院し,神経耳科学的検査が診断に有用であった小脳動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)症例を経験したので報告する。
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