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原著
Transbasal approachによる篩骨洞小細胞癌の治療経験
著者: 秋山優子1 村上匡孝1 八木正人1 久育男1 福島龍之2
所属機関: 1京都府立医科大学耳鼻咽喉科学教室 2社会保険神戸中央病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.853 - P.857
文献購入ページに移動鼻副鼻腔原発の小細胞癌は比較的稀な腫瘍であるが,肺原発のものと異なり早期には遠隔転移をきたすことがなく比較的予後良好といわれている1)。しかし,局所再発しやすい傾向があるため,局所病変の根治的治療が必須といえる1,2)。
今回われわれは,鼻腔より篩骨洞に及ぶ原発性小細胞癌の1例を経験し,術前化学療法,trans-basal approachによる腫瘍全摘出術および術後放射線療法を組み合わせて治療することにより良好な経過が得られたので,文献的考察を加えて報告する。
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