文献詳細
原著
喀痰細胞診を契機に発見されたTis上顎洞扁平上皮癌の1例
著者: 志賀清人1 舘田勝1 横山純吉1 西條茂1
所属機関: 1宮城県立がんセンター頭頸科
ページ範囲:P.859 - P.862
文献概要
喀痰細胞診は早期に肺癌を発見することを目的として,胸部X線写真撮影と同時に肺癌検診の一部として広く行われている。喀痰細胞診で陽性とされ精査を受けても,場合により肺には癌が発見されないことがあり,耳鼻咽喉科領域の精査を行うことにより病変部が確定されることも稀ではない。今回われわれは,喀痰細胞診でclass Vの結果を受け,他院で肺および頭頸部領域の精査を受けたが病変部を確定できず,当科で上顎洞試験開洞術を行うことによって初めて扁平上皮癌の診断を確定することができた上皮内癌の1例を経験した。
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