文献詳細
原著
固有鼻腔異物(鼻涙管チューブ)の2症例
著者: 南吉昇1 渡辺聡哉1 南詔子2 金子満2 阿部隆3
所属機関: 1盛岡赤十字病院耳鼻咽喉科 2岩手医科大学耳鼻咽喉科学教室 3阿部耳鼻咽喉科医院
ページ範囲:P.877 - P.880
文献概要
固有鼻腔異物は耳鼻科の日常臨床においては稀なものではない。その多くは小児などにみられる綿花,紙,玩具などである。そのほか鼻内手術のガーゼ遺残や外傷によるガラス片,金属片などが異物として存在することもある。しかし,眼科の治療手段として用いられた医療用材料が固有鼻腔異物として問題となることはほとんどない1,2)。今回われわれは,鼻涙管狭窄症の治療のため留置されたプラスチックチューブが,長期間を経過した後に感染を起こし異物として摘出することになった2症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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