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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科71巻2号

1999年02月発行

文献概要

鏡下咡語

医療ビッグバンがやってくる

著者: 松永喬1

所属機関: 1星ケ丘厚生年金病院

ページ範囲:P.128 - P.129

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 医療ビッグバンが間近に近づいている
 現在のわが国の医療は未曾有の厳しい状況に直面しているといえる。それは1997年9月の健保改正によって,社保本人の2割負担,薬剤負担など患者さんの自己負担の大幅なアップが行われ,その結果として日常医療の現場では厳しい受診抑制が起こっていることからも窺える。新聞紙上によると,厚生省の最近の発表で医療費の動向は1997年9月以降,対前年度比で大幅な減少がみられ,1998年度の国民医療費の見込み額は対前年度1.1%減の28兆8,000億円と推計され,国民皆保険発足以来史上初の医療費のマイナスの伸びに転じるとされている。また,1996年度の厚生省の事業概況では,厚生年金基金の資産総額が全体では将来の給付に備えて確保しなければならない責任準備金の額を下回り,基金全体として初の赤字といわれている。
 これらの事態は昨今の金融ビッグバンと連動して,医療福祉の分野でもビッグバンが否応なしに迫り,少しずつ現実のものとして動き出さねばならないことを意味していると思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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