文献詳細
原著
覚醒剤中毒により咽頭を自傷した1例
著者: 安部治彦1 井上都子1 井上美知子2 構木睦男3
所属機関: 1東京都立広尾病院耳鼻咽喉科 2湯田医院 3東京都立広尾病院神経科
ページ範囲:P.191 - P.193
文献概要
近年,本邦においても再び覚醒剤の乱用が増加したため,これによる事故が増えている1)。症状は軽度な精神障害より中毒死に至るまで種々であり,自傷する例もみられる2)。今回,われわれは覚醒剤の乱用により精神錯乱をきたし,割箸で上咽頭から下咽頭までを損傷して頸部の皮下および縦隔気腫をきたした1例を経験した。この種の報告は耳鼻咽喉科領域ではほとんどみられないので報告する。
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