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文献概要
特集 再建外科 I.再建材料とその採取法 6.その他の再建材料
遊離空腸,遊離結腸,人工材料
著者: 朝戸裕貴1 波利井清紀1
所属機関: 1東京大学医学部形成外科学教室
ページ範囲:P.89 - P.93
文献購入ページに移動 I.遊離空腸
現在,下咽頭・頸部食道癌切除後の頸部食道再建に対しては,マイクロサージャリーを用いた遊離腸管(特に空腸)移植が広く行われており,その手術手技もより洗練されたものとなってきている1,2)。
下咽頭・頸部食道癌切除後の頸部食道欠損を自家腸管の遊離移植によって再建する方法は,1959年,Seidenbergら3)によって報告されている。その後中山ら4)の報告がなされているが,外径2〜3mmの血管を肉眼的に吻合することが困難で不確実であったためか,1980年代になるまで一般化するには至らなかった。しかし,近年のマイクロサージャリーの発展により微小血管吻合が安全に行われるようになったため,遊離空腸移植を用いた頸部食道欠損の再建は安定した好成績を収めるようになった。
現在,下咽頭・頸部食道癌切除後の頸部食道再建に対しては,マイクロサージャリーを用いた遊離腸管(特に空腸)移植が広く行われており,その手術手技もより洗練されたものとなってきている1,2)。
下咽頭・頸部食道癌切除後の頸部食道欠損を自家腸管の遊離移植によって再建する方法は,1959年,Seidenbergら3)によって報告されている。その後中山ら4)の報告がなされているが,外径2〜3mmの血管を肉眼的に吻合することが困難で不確実であったためか,1980年代になるまで一般化するには至らなかった。しかし,近年のマイクロサージャリーの発展により微小血管吻合が安全に行われるようになったため,遊離空腸移植を用いた頸部食道欠損の再建は安定した好成績を収めるようになった。
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