文献詳細
原著
乳歯気管支異物の1症例
著者: 成尾一彦1 岡本雅典1 小泉敏三1 福田多介彦1 上村裕和1 家根旦有1 藤田信哉1 細井裕司1
所属機関: 1奈良県立医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.695 - P.697
文献概要
気管・気管支異物症は窒息など直接生命にかかわることもあり,耳鼻咽喉科医としてその取り扱いには熟知しておく必要がある。近年内視鏡医が軟性ファイバースコープを用いて摘出する例も増加しているが,摘出困難な小児のピーナッツ異物などではわれわれ耳鼻咽喉科医が硬性気管支鏡下に摘出するのが一般的で,気管・気管支異物症については耳鼻咽喉科医がその責務を担っている。
今回,発症状況が特異で,かつ,比較的稀な乳歯気管支異物を血液ガス連続モニタリングシステムで動脈血の酸素ならびに二酸化炭素をモニターしながら硬性気管支鏡下に摘出したので報告する。
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