耳鼻咽喉科・頭頸部外科72巻11号

2000年10月発行

原著

Heerfordt症候群の1症例

著者： 中村由紀夫¹ 宇良政治¹ 又吉重光²

所属機関： ¹琉球大学医学部耳鼻咽喉科学教室 ²沖縄県立那覇病院耳鼻咽喉科

ページ範囲：P.762 - P.765

文献概要

　はじめに
　サルコイドーシスは原因不明の全身性肉芽腫性疾患で，多彩な臨床症状を呈する。その中でもHeerfordt症候群は顔面神経麻痺，ブドウ膜炎，耳下腺腫脹を主症状とするサルコイドーシスの一亜型として知られている。
　われわれは今回，末梢性顔面神経麻痺を主訴に受診し，サルコイドーシスの診断を得た症例を経験したが，これをHeerfordt症候群と考えたので報告する。