icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科72巻2号

2000年02月発行

文献概要

原著

耳鳴の苦痛度と心理検査成績の関連性の検討

著者: 山際幹和1 服部玲子1

所属機関: 1松阪中央総合病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.131 - P.134

文献購入ページに移動
 はじめに
 耳鳴を訴える患者は,ときに多彩な身体的・精神的自覚症状を有し,その診療に際しては,心身医学的アプローチが要求される場合が稀ではない。
 耳鳴の重症度と心理的障害の程度の関連性の有無に関しては,海外では諸家の意見が大きく分かれている。すなわち,耳鳴の重症度と抑うつ状態や不安の強さの間には密接な関連があるとする報告1,2)がある一方で,それらの間には何ら有意の関連性はないとする報告もあり3),中には,ある特殊な例に限ってのみ関連性を認めたとする中間的な見解も存在する4)。他方,わが国では,それを標的とした研究成績の論文報告は数少ない5〜8)
 耳鳴の苦痛度と心理的苦悩の強さの関連性の有無が把握できれば,耳鳴患者の診療を行ううえで有意義であり,筆者らはその有無の解明を目的として臨床的研究を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?