文献詳細
原著
頸部腫瘤として発症した未分化大細胞型リンパ腫(Ki-1リンパ腫)の2例
著者: 大野芳裕1 藤井正人2 今西順久2 菅家稔2 冨田俊樹2 神崎仁2 亀山香織3
所属機関: 1福生病院耳鼻咽喉科 2慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室 3慶應義塾大学医学部病理診断部
ページ範囲:P.257 - P.261
文献概要
未分化大細胞型リンパ腫は,ホジキン病のReed-Sternberg細胞に特異的とされていたKi-1抗原陽性の大細胞型リンパ腫として報告された点で,Ki-1リンパ腫という名称が用いられていた時期もある。
1994年に発表された悪性リンパ腫のREAL分類では,CD 30(Ki-1抗原)陽性で,大型で未分化な形態を取るT細胞型リンパ腫として規定され,anaplastic large cell lymphoma (ALCL)の名称が採用されている1)。
われわれは最近,頸部腫瘤として発症したALCLの2例を経験したので報告する。
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