文献詳細
原著
抜歯後に発生した頸部ガス壊疽の2例
著者: 益田明美1 西岡信二1 江谷勉1 鶴迫裕一1 赤木博文1 西崎和則1 増田游1
所属機関: 1岡山大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.297 - P.301
文献概要
ガス壊疽はガス産生性壊疽性感染症の総称であり,頭頸部での発生は比較的稀といわれていたが,近年,本邦における頭頸部領域でのガス壊疽症例の報告は稀ではなくなってきている1〜4)。急速に炎症が進行するため,生命の予後を左右する重篤な感染症で,早期診断のうえで速やかな治療が非常に重要である。今回われわれは,糖尿病を基礎疾患にもち抜歯後に発症した頸部ガス壊疽の2症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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