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特集 全身疾患と耳鼻咽喉科 Ⅰ.呼吸器疾患
1.咳嗽,喀痰,喘鳴と耳鼻咽喉科
著者: 竹中洋1
所属機関: 1大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.6 - P.11
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咳嗽や喘鳴,喀痰を主訴として耳鼻咽喉科外来を受診する患者はそれほど多くはない。特に,発症後直ちに耳鼻咽喉科を訪れることは少ない。しかし,内科や小児科で加療されながら原因が同定されず,専門家としての耳鼻咽喉科医の診断を希望する場合は局所所見から症候を捉えることが要求され,高い専門性と総合性が必要とされる。一方,咽喉頭異物感や後鼻漏など咳漱や喀痰といった訴えを取らないまでも,耳鼻咽喉科領域に責任疾患があって受診するケースも存在している。
耳鼻咽喉科学の境界領域として気道アレルギーが挙げられるが,アレルギー専門医はまさにこれら症候を中心とした診療を行っており,耳鼻咽喉科医としてもアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の延長線上の問題として咳嗽や喘鳴,喀痰に対して理解を深めることが必要とされている。
本稿では最近経験した症例を紹介し,全身疾患と耳鼻咽喉科における呼吸器の問題を述べる。
咳嗽や喘鳴,喀痰を主訴として耳鼻咽喉科外来を受診する患者はそれほど多くはない。特に,発症後直ちに耳鼻咽喉科を訪れることは少ない。しかし,内科や小児科で加療されながら原因が同定されず,専門家としての耳鼻咽喉科医の診断を希望する場合は局所所見から症候を捉えることが要求され,高い専門性と総合性が必要とされる。一方,咽喉頭異物感や後鼻漏など咳漱や喀痰といった訴えを取らないまでも,耳鼻咽喉科領域に責任疾患があって受診するケースも存在している。
耳鼻咽喉科学の境界領域として気道アレルギーが挙げられるが,アレルギー専門医はまさにこれら症候を中心とした診療を行っており,耳鼻咽喉科医としてもアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の延長線上の問題として咳嗽や喘鳴,喀痰に対して理解を深めることが必要とされている。
本稿では最近経験した症例を紹介し,全身疾患と耳鼻咽喉科における呼吸器の問題を述べる。
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