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特集 全身疾患と耳鼻咽喉科 Ⅰ.呼吸器疾患
6.過換気症候群
著者: 相馬一亥1
所属機関: 1北里大学医学部救命救急医学
ページ範囲:P.42 - P.43
文献購入ページに移動 I.疾患概念
過換気症候群(hyperventilation syndrome)は生理的にCO2排出を増加させる必要がないにもかかわらず,発作的,不随意的に過換気を生じ,このために動脈血中のCO2分圧(PaCO2)が低下し,pHがアルカローシスとなり種々の全身症状を呈する状態である。1871年にDaCosta1)がDaCosta症候群として報告したことに始まる。多くは精神的な背景,激しい運動,疲労,緊張,恐怖,興奮から生じることが知られているが,その機序については未だ明確にされていない。男女比は1:4で女性に多く,高齢者には比較的少ないとする報告が多いが,報告によって性別,年齢分布には差があり,幅広い年齢層に分布していると思われる。心身医学的にはパニック・ディスオーダーの一症候群であると考えられるようになっている。約70%が発作を反復するといわれる。
過換気症候群(hyperventilation syndrome)は生理的にCO2排出を増加させる必要がないにもかかわらず,発作的,不随意的に過換気を生じ,このために動脈血中のCO2分圧(PaCO2)が低下し,pHがアルカローシスとなり種々の全身症状を呈する状態である。1871年にDaCosta1)がDaCosta症候群として報告したことに始まる。多くは精神的な背景,激しい運動,疲労,緊張,恐怖,興奮から生じることが知られているが,その機序については未だ明確にされていない。男女比は1:4で女性に多く,高齢者には比較的少ないとする報告が多いが,報告によって性別,年齢分布には差があり,幅広い年齢層に分布していると思われる。心身医学的にはパニック・ディスオーダーの一症候群であると考えられるようになっている。約70%が発作を反復するといわれる。
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