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特集 全身疾患と耳鼻咽喉科 Ⅷ.感染症・腫瘍・その他
11.他臓器悪性腫瘍と耳鼻咽喉科
著者: 中山貴子1 髙橋廣臣1
所属機関: 1北里大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.233 - P.236
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耳鼻咽喉領域以外の全身臓器の悪性腫瘍が耳鼻咽喉科領域,または頭頸部に転移することは少ない。過去27年間に当科腫瘍外来を受診した頭頸部悪性腫瘍患者の0.7%が他臓器からの転移性腫瘍であった。転移性頭頸部腫瘍には,頭頸部の転移巣が最初に発見され,のちに原発巣が診断される場合(A群)と原発巣が既に診断されており,その後に頭頸部に転移巣が発見される場合(B群)の2つに大別される。いずれの場合も耳鼻咽喉科医が臨床上関わることが多い。前者の場合は,原発巣の迅速な検索と適切な専門医への紹介が重要であり,後者の場合は,患者の既往歴の聴取や前治療医,施設との情報交換が重要となる。
本稿では当科で経験した症例を呈示し,頭頸部に転移した他臓器悪性腫瘍の臨床的特徴や予後について述べる。
耳鼻咽喉領域以外の全身臓器の悪性腫瘍が耳鼻咽喉科領域,または頭頸部に転移することは少ない。過去27年間に当科腫瘍外来を受診した頭頸部悪性腫瘍患者の0.7%が他臓器からの転移性腫瘍であった。転移性頭頸部腫瘍には,頭頸部の転移巣が最初に発見され,のちに原発巣が診断される場合(A群)と原発巣が既に診断されており,その後に頭頸部に転移巣が発見される場合(B群)の2つに大別される。いずれの場合も耳鼻咽喉科医が臨床上関わることが多い。前者の場合は,原発巣の迅速な検索と適切な専門医への紹介が重要であり,後者の場合は,患者の既往歴の聴取や前治療医,施設との情報交換が重要となる。
本稿では当科で経験した症例を呈示し,頭頸部に転移した他臓器悪性腫瘍の臨床的特徴や予後について述べる。
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