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目でみる耳鼻咽喉科
肩甲下動静脈茎複合皮弁による頭蓋顎顔面硬性再建
著者: 西川邦男1 冨永進1 門田伸也1 森下常磐1 永田基樹1
所属機関: 1国立病院四国がんセンター耳鼻咽喉科頭頸部外科
ページ範囲:P.318 - P.319
文献購入ページに移動肩甲下動静脈茎分割肩甲骨皮弁による上顎再建術式は,角枝により栄養される肩甲下角骨と骨枝により栄養される外側縁骨による眼窩下壁および頬部〜顔面口蓋骨の同時骨再建である。すなわち,肩甲皮弁および傍肩甲皮弁の2皮弁と肩甲骨外側縁から下角によって構成される肩甲骨皮弁を使用し(図1),肩甲下角骨にて眼窩下壁から下縁を,肩甲外側縁骨にて頬部から顔面の骨性隆起を再建し,皮弁で鼻腔側壁および口蓋を再建する(図2)。良好な顔面形態を維持するためには,①眼窩内容と下眼瞼下垂の防止のための眼窩下壁および下縁再建,②頬部の骨性隆起の再現,③歯槽弓の再現に重点を置くことである(図3)。
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