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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科72巻6号

2000年05月発行

原著

下咽頭梨状窩瘻の1例—術野における同定方法について

著者: 安部治彦1 井上都子1

所属機関: 1東京都立広尾病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.348 - P.351

文献概要

 はじめに
 下咽頭梨状窩瘻は鰓溝由来の疾患として報告されてきた1)。Takaiら2)によって1979年に急性化膿性甲状腺炎の感染経路として記載され,共同研究者のMiyauchiら3)がpyriform sinus fistulaの名称を使い始めて以来,本邦において多くの症例が報告されるようになった4,5)
 この疾患は化膿性甲状腺炎や側頸嚢胞,あるいは原因不明の頸部膿瘍として取り扱われ,診断が困難な場合がしばしばある。
 今回,われわれは確定診断まで何度も膿瘍を繰り返した1例を経験したので報告する。また,炎症が何度も繰り返されるため,術野で瘻孔を見いだすことが困難となるので,種々の同定方法が工夫されてきた6〜15)。この同定方法についても言及する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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