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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科72巻6号

2000年05月発行

連載 小児の耳鼻咽喉科・頭頸部外科シリーズ

⑨めましの診断と治療

著者: 船曳和雄1 内藤泰1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科感覚運動病態学講座聴覚言語領域

ページ範囲:P.379 - P.384

文献概要

 はじめに
 めまいを主訴として耳鼻咽喉科を受診する患者は中高年者が多く,小児のめまい症例は比較的少ない。これには末梢前庭由来のめまい疾患に罹患するのは中高年以上の患者が多いという理由のほかに,小児の場合ははっきりとめまいを訴えることができず,なんとなく転倒しやすいといった運動失調として母親が気づくことが多いためでもある。また,まず小児科を受診し,症状が一過性のものであるため耳鼻咽喉科を受診するに至らない例が少ないことも一因と考えられる。このように耳鼻咽喉科で小児めまい例を診察することは比較的稀で,また検査,診断,治療も成人例と同じようにはいかず,臨床の場で対処に苦慮することも少なくない。
 本稿では,われわれ耳鼻咽喉科医が小児のめまい症を扱うに際し,成人例と特に異なる点を中心に述べたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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