文献詳細
原著
茎突靱帯完全化骨を認めたEagle症候群の2症例
著者: 片橋立秋1 長谷川真也1 宮崎三忠2 関田恭子3 永田博史3 沼田勉3
所属機関: 1船橋市立医療センター耳鼻咽喉科 2宮崎耳鼻咽喉科医院 3千葉大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.539 - P.542
文献概要
以前より,茎状突起の過長や茎突舌骨靱帯の骨化が咽喉頭違和感,顔面痛,頸部痛などの原因となることが知られており,1940年代にEagle1)が本疾患を多数例まとめて報告したことよりEagle症候群とも呼ばれている。診断は臨床症状およびX線所見より比較的容易であるものの,ときに咽頭炎,三叉神経痛,咽喉頭異常感症などとして長期間の保存的治療を受けている場合もあるため注意を要する。今回われわれは,舌骨甲状靱帯の全長にわたる骨化を示したEagle症候群の2症例を経験したので報告する。
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