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原著
診断に苦慮した微小脳髄膜瘤による髄液耳漏の1例
著者: 松田太志1 木口淳1 妹尾淑郎2 相原孝徳3 村上信五1
所属機関: 1名古屋市立大学耳鼻咽喉科学教室 2妹尾耳鼻咽喉科医院 3名古屋市立大学脳神経外科学教室
ページ範囲:P.15 - P.19
文献購入ページに移動髄液耳漏は一般的には外傷や中耳手術の際の硬膜損傷,感染(慢性中耳炎など),新生物が原因で二次的に発生する。しかし,原因がはっきりしないこともあり,その場合は特発性髄液耳漏と診断されている。
今回われわれは,外傷や中耳炎の既往がなく約2年間滲出性中耳炎の緩解と増悪を繰り返し,精査の結果,中耳滲出液のRI,β2トランスフェリン検出により髄液耳漏と診断し,手術により微小脳髄膜瘤が原因であった症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する。
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