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原著
喉頭壊死をきたした放射線療法晩期障害の1症例
著者: 小林麻里1 伊藤依子2 尾関英徳2 内藤玲2 滝澤葉子2 久米麻里子2 深谷卓2 中塚貴志3
所属機関: 1東京医科歯科大学耳鼻咽喉科学教室 2NTT東日本関東病院耳鼻咽喉科 3埼玉医科大学形成外科学教室
ページ範囲:P.53 - P.56
文献購入ページに移動早期喉頭癌の治療法としては,制御率の高さや音声機能が保存できる点から,近年では放射線治療が多くの症例で第1選択となっている。しかし放射線治療は,副作用として急性浮腫や皮膚障害,造血器障害などの早期障害のみならず,治療後数か月を経て現れる骨,軟骨壊死や二次性発癌などの晩期障害を引き起こす可能性がある。喉頭壊死は稀な晩期障害であるが1,2),今回われわれは喉頭癌で照射後9年目に喉頭壊死をきたした症例を経験したので報告する。
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