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文献概要
はじめに
イネ科植物は日本全国でみられ,春から初夏と秋の二峰性に花粉が飛散する。その数300種といわれる中で,花粉症の原因となる花粉は春から初夏にかけて飛散するものが多く,秋の花粉は花粉症の原因としてはあまり重要視されていない。春に飛散する花粉には,カモガヤ,オオアワガエリ(チモシー),スズメノテッポウ,ホソムギなどがあるが,花粉間には相互に高い共通抗原性が認められることが知られている。チモシー花粉症はヨーロッパにおける代表的な牧草花粉症であるが,日本においてはカモガヤ花粉症がその代表である。日本におけるカモガヤ花粉症の報告は,1964年の杉田ら1)によって初めてなされた。
イネ科植物は日本全国でみられ,春から初夏と秋の二峰性に花粉が飛散する。その数300種といわれる中で,花粉症の原因となる花粉は春から初夏にかけて飛散するものが多く,秋の花粉は花粉症の原因としてはあまり重要視されていない。春に飛散する花粉には,カモガヤ,オオアワガエリ(チモシー),スズメノテッポウ,ホソムギなどがあるが,花粉間には相互に高い共通抗原性が認められることが知られている。チモシー花粉症はヨーロッパにおける代表的な牧草花粉症であるが,日本においてはカモガヤ花粉症がその代表である。日本におけるカモガヤ花粉症の報告は,1964年の杉田ら1)によって初めてなされた。
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