文献詳細
トピックス クリニカルパスとその周辺
文献概要
はじめに
クリニカルパス(以下,CPと略)は,一定の疾患をもつ患者に対する看護活動,検査,治療,栄養指導,薬剤管理,安静度および日常活動,入院中および退院後の生活指導などを経時的に表にまとめたものである。通常縦軸は患者ケアの内容,横軸は時間軸となっており,患者ケアを行う場合のスケジュール表とみることができる。このCPは,1985年頃に米国・Massachusetts州のNewEngland Medical Centerで看護婦として勤務していたZanderら1)によって考案され,看護の質の向上のみならず,患者の満足度の上昇,医療スタッフの教育,医療施設の経営改善などに効果を上げる臨床マネージメントツールとして,米国や欧州の医療施設に急速に浸透した。日本では1990年代半ばから導入する施設が増加しており,耳鼻咽喉科医にとってもevidence based medicine(EBM:根拠に基づく医療)などとともに理解しておくべき事項の1つと考えられる。
本稿では,昭和大学病院耳鼻咽喉科病棟で使用されているCPの実際を紹介し,その効果や問題点などについて述べる。
クリニカルパス(以下,CPと略)は,一定の疾患をもつ患者に対する看護活動,検査,治療,栄養指導,薬剤管理,安静度および日常活動,入院中および退院後の生活指導などを経時的に表にまとめたものである。通常縦軸は患者ケアの内容,横軸は時間軸となっており,患者ケアを行う場合のスケジュール表とみることができる。このCPは,1985年頃に米国・Massachusetts州のNewEngland Medical Centerで看護婦として勤務していたZanderら1)によって考案され,看護の質の向上のみならず,患者の満足度の上昇,医療スタッフの教育,医療施設の経営改善などに効果を上げる臨床マネージメントツールとして,米国や欧州の医療施設に急速に浸透した。日本では1990年代半ばから導入する施設が増加しており,耳鼻咽喉科医にとってもevidence based medicine(EBM:根拠に基づく医療)などとともに理解しておくべき事項の1つと考えられる。
本稿では,昭和大学病院耳鼻咽喉科病棟で使用されているCPの実際を紹介し,その効果や問題点などについて述べる。
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