文献詳細
原著
神経鞘腫による外耳道閉塞症例における電気刺激VEMPの経験
著者: 渡辺剛士1 菅沢恵子1 室伏利久1
所属機関: 1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.391 - P.394
文献概要
温度刺激検査は,以前より前庭系機能検査として広く普及しており,また最近前庭誘発筋電位(vestibular evoked myogenic potential:VEMP)も前庭系機能検査として広く行われるようになってきた。しかし,これらの検査は外耳道が閉塞している症例では十分な刺激が伝わらず,正確な評価は不可能である。
今回われわれは外耳道および小脳橋角部に発生した神経鞘腫症例を経験し,また電気刺激によるVEMP検査を試みた。症例を報告するとともに,同検査の前庭機能検査における役割について考察した。
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