icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科73巻8号

2001年07月発行

連載 手術・手技シリーズ

⑦口内法による唾石手術

著者: 谷垣内由之1

所属機関: 1獨協医科大学耳鼻咽喉科気管食道科学教室

ページ範囲:P.559 - P.563

文献概要

 はじめに
 唾石のほとんどは顎下腺に生じる。耳下腺にも発生するが,顎下腺例の1/10以下であり,また舌下腺例はさらに少ない。唾石は,開口部から,あるいは細菌感染により生じた膿瘍の自壊で,自然に排出されない限り通常は外科的に摘出する必要がある。外科的治療法としては,
 1)口腔内から総排出管を切開し唾石を摘出する方法。
 2)皮膚切開により唾液腺とともに摘出する方法。
 3)耳下腺総排出管内のものでは,頬部皮膚切開により唾石のみを摘出する方法。の3つが挙げられる。
 口腔内からの唾石手術の適応例は,耳下腺においてはステノン氏管開口部近くに存在する例。顎下腺においては,腺内および腺・総排出管移行部以外のもの,すなわちワルトン氏管内に存在するものが適応となる(このような例のほとんどは,ワルトン氏管が舌神経と交差する部位より前方にある)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら