文献詳細
原著
文献概要
はじめに
外耳道からの中耳外傷は日常臨床においてしばしば経験する疾患であり,中でも耳掻きによるものは,鼓膜穿孔による耳出血,ときには耳小骨離断による難聴を訴えて耳鼻咽喉科を受診する。しかし,そのほとんどは中耳までにとどまるものであり,外リンパ瘻など内耳に及ぶことは比較的少ない。
今回われわれは耳掻き外傷がアブミ骨底板骨折を引き起こした症例を経験し,アブミ骨手術を施行した。この症例はめまいを伴わず,さらにdry vestibleであった特異な臨床症状を有していたので報告し,文献的考察を加えた。
外耳道からの中耳外傷は日常臨床においてしばしば経験する疾患であり,中でも耳掻きによるものは,鼓膜穿孔による耳出血,ときには耳小骨離断による難聴を訴えて耳鼻咽喉科を受診する。しかし,そのほとんどは中耳までにとどまるものであり,外リンパ瘻など内耳に及ぶことは比較的少ない。
今回われわれは耳掻き外傷がアブミ骨底板骨折を引き起こした症例を経験し,アブミ骨手術を施行した。この症例はめまいを伴わず,さらにdry vestibleであった特異な臨床症状を有していたので報告し,文献的考察を加えた。
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