文献詳細
手術・手技
Midfacial degloving approachの変法について
著者: 古田康1 折舘伸彦1 八木克憲1 黒田努1 祢津宏昭1 福田諭1 犬山征夫1
所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.633 - P.636
文献概要
鼻・副鼻腔乳頭腫症例に対する外科的アプローチとしては,Caldwell-Luc法やDenker法が用いられていたが,再発が高率にみられることによりlateral rhinotomy (外鼻切開)法またはmidfacial degloving法による切除術が推奨されるようになった1)。また,内視鏡下手術の進歩により,一部の症例に対しては内視鏡下手術の適応もある2)。
Midfacial degloving法は,1974年にCassonら3)が報告した方法で,歯肉口腔前庭粘膜切開と鼻中隔コルメラを貫通する切開,外側鼻軟骨と大鼻翼軟骨の間での剥離により,顔面皮膚を両側で挙上する術式である。つまり顔面に皮膚切開を行わなくても,顔面皮膚を広く剥離・挙上できる点が長所として挙げられている。
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