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原著
OK−432による硬化療法が著効したがま腫の幼児4症例
著者: 工藤典代1 小林由実1 笹村佳美2
所属機関: 1千葉県こども病院耳鼻咽喉科 2千葉大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.61 - P.64
文献購入ページに移動がま腫は一般に10〜20歳台に多くみられる唾液腺由来の粘液嚢胞である。従来は手術による治療が行われてきたが再発も少なくなく,術式と再発との関係1,2)や再発予防に関する報告もされている3)。一方,OK−432(ピシバニール®)による硬化療法は嚢胞状リンパ管腫の第1選択の治療とされ4),当科でも頸部や副咽腔に生じた嚢胞状リンパ管腫に使用し著明な効果を上げてきた。嚢胞性疾患に著効することから,深瀬ら5)によるがま腫に応用した報告や他の嚢胞性疾患に応用した報告もある6)。
当科では今回2〜5歳の幼児のがま腫4症例を経験し,治療にOK−432による硬化療法を試みたところ著効し,重篤な副作用もみられなかったので報告する。
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