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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科74巻10号

2002年09月発行

原著

非典型的経過を示したRamsay Hunt症候群の1症例

著者: 馬場信太郎1 渡辺剛士1 佐々木徹1 竹内直信1 室伏利久1

所属機関: 1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.709 - P.712

文献概要

 はじめに
 Ramsay Hunt症候群(RHS)は水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化により生じ,耳介の帯状疱疹,末梢性顔面神経麻痺,第8脳神経症状(めまい,難聴耳鳴)を主症状とする症候群である。しかし,これらの3徴候のうち第8脳神経症状を欠く不全型や,帯状疱疹も欠き血清抗体価を調べなければベル麻痺と鑑別できない,いわゆるzoster sine herpeteといった非典型例など,その症状,経過には様々なバリエーションが存在する。
 今回われわれは,高度の第8脳神経症状(めまい,難聴,耳鳴)が先行し,遅れて比較的軽度の顔面神経麻痺を呈し,また,帯状疱疹を呈しないなど非典型的な経過をとった1症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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