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手術・手技
超音波切開凝固装置を用いた口蓋扁桃摘出術
著者: 濱田昌史1 福島慶1 鷲頭洋三1 竹田泰三1
所属機関: 1高知医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.724 - P.727
文献購入ページに移動口蓋扁桃摘出術(以下,扁摘術と略)の適応が確立して以来,睡眠時無呼吸症以外の小児の手術例は減少し,逆に反復性扁桃炎や病巣感染症を理由とした成人の扁摘例が増加している1,2)。成人例では扁桃炎の既往を背景に高度癒着例や扁桃周囲膿瘍既往例も多く,術中出血量の増加や術後疼痛の増強が問題となり,また術後出血例の増加が危惧される。
一方,扁摘術は耳鼻咽喉科診療の中でも最も頻繁に施行される手術であり,古くから様々な手技工夫が試みられてきた。近年開発された超音波切開凝固装置(ハーモニックスカルペルTM:以下HSと略)は切開と凝固を同時に可能とし,小血管の止血性に優れる3,4)。この利点を生かし,この装置を扁摘術に応用した試みが複数の施設から報告されたが5〜7),その追試成績は必ずしも満足のいくものではなかった。
今回われわれは,この装置を利用してさらなる手技工夫を行い,良好な結果を得たので報告する。
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