文献詳細
文献概要
特集 急性感音難聴
1.突発性難聴
著者: 東野哲也1
所属機関: 1宮崎医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.829 - P.835
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突発性難聴は1973年に厚生省(現厚生労働省)難病対策の特定疾患に指定され,この研究班が策定した診断基準に則った形でわが国の臨床研究が進められている。その後,外リンパ瘻,ムンプス難聴,ステロイド依存性難聴,急性低音障害型感音難聴などの臨床像が整理され,突発性難聴の疾患概念が少しずつ絞り込まれてきた。1982年からはこれら突発性難聴の周辺疾患を包括した概念として,急性高度難聴調査研究班として全国的な規模で調査・研究が進められるとともに,多くの施設で突発性難聴に対する種々の治療法が試みられているのが現状である。
本稿では突発性難聴に関わる臨床的諸問題について筆者の見解を述べるとともに,当科で第1選択薬として使用してきたアミドトリゾアート(76%ウログラフィン)による治療成績について最近の検討結果を交えて解説する。
突発性難聴は1973年に厚生省(現厚生労働省)難病対策の特定疾患に指定され,この研究班が策定した診断基準に則った形でわが国の臨床研究が進められている。その後,外リンパ瘻,ムンプス難聴,ステロイド依存性難聴,急性低音障害型感音難聴などの臨床像が整理され,突発性難聴の疾患概念が少しずつ絞り込まれてきた。1982年からはこれら突発性難聴の周辺疾患を包括した概念として,急性高度難聴調査研究班として全国的な規模で調査・研究が進められるとともに,多くの施設で突発性難聴に対する種々の治療法が試みられているのが現状である。
本稿では突発性難聴に関わる臨床的諸問題について筆者の見解を述べるとともに,当科で第1選択薬として使用してきたアミドトリゾアート(76%ウログラフィン)による治療成績について最近の検討結果を交えて解説する。
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