文献詳細
原著
ウイルス性髄膜炎(肥厚性硬膜炎)による混合性喉頭麻痺の1例
著者: 阿部弘一13 石井甲介1 山本昌範1 椿恵樹1 植木彰2 大塚美恵子2
所属機関: 1自治医科大学附属大宮医療センター耳鼻咽喉科 2自治医科大学附属大宮医療センター神経内科 3現:自治医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.871 - P.875
文献概要
従来,肥厚性硬膜炎は,硬膜の慢性炎症性肥厚を呈する稀な疾患であるといわれていたが,近年MRIの普及によりその報告は増加している1〜6)。
今回われわれは,急性に混合性喉頭麻痺を呈した症例で,髄液単核細胞数の増加とMRIでの硬膜の肥厚所見などからウイルス性髄膜炎(肥厚性硬膜炎)と診断し,プレドニゾロン投与で麻痺の改善した症例を経験したので報告する。
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