文献詳細
原著
下肢遠位筋優位の筋萎縮,知覚障害に加え,中枢前庭障害を認めたCharcot-Marie-Tooth病が疑われた中枢・末梢神経変性症の1例
著者: 松崎真樹1 室伏利久1
所属機関: 1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.143 - P.147
文献概要
進行性の神経疾患の中には,大きく分けて遺伝性のものと単発性のものとがあり,中には末梢神経系,中枢神経系の両者に病変を生じるものも少なくない。多彩な症候を呈する疾患にさらに外的因子が加わると,ときに確定診断が困難となる。
今回,Charcot-Marie-Tooth病を疑わせる遠位筋優位の筋萎縮,知覚障害を呈したが,本疾患のみでは説明できない所見を認めた症例を経験したので,神経耳科学的所見を中心に報告し,鑑別診断についての考察を加えた。
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