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原著
甲状腺癌再発と診断された頸部デスモイド腫瘍の1例
著者: 渡辺太志1 山本悦生1 篠原尚吾1 田辺牧人1 前谷俊樹2 藤原敬三1 菊地正弘1
所属機関: 1神戸市立中央市民病院耳鼻咽喉科 2愛媛大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.285 - P.288
文献購入ページに移動デスモイド腫瘍は侵襲性線維腫症(aggressivefibromatosis)とも呼ばれ,全身の筋肉や腱筋膜より発生する比較的稀な線維性腫瘍である1)。本腫瘍は組織学的には良性であるが周囲組織に浸潤性に増大し,また術後に再発しやすいことから悪性腫瘍に準じた治療が必要とされている2)。しかし,本腫瘍の術前診断は困難なことが多い。
今回,過去に摘出された甲状腺左葉の位置に発生し,術前に甲状腺癌再発と診断された頸部デスモイド腫瘍の1例を経験したので報告する。
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