文献詳細
特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科における手術の危険度
耳
文献概要
I.手術方法
鼓室への到達には,耳内法と耳後法がある。また,耳内法には切開を完全に耳内のみに行うものと,耳前部に補助切開を加えるものがある。諸外国では,完全に耳内にのみ切開を加えるのが主流であるが,本邦で補助切開や耳後法を用いるのは外耳道が極端に狭い場合が多いためである。キヌタ・アブミ関節やアブミ骨底板などの構造物は鼓室後部にあるので,耳内からのアプローチのほうが耳後からのアプローチよりそこへ到達する方法としては優っている。また,切開創の大きさやその治癒時間も耳内法が勧められる。しかし,外耳道の狭さや手術方法の慣れなどから耳後法も用いられる。
鼓室への到達には,耳内法と耳後法がある。また,耳内法には切開を完全に耳内のみに行うものと,耳前部に補助切開を加えるものがある。諸外国では,完全に耳内にのみ切開を加えるのが主流であるが,本邦で補助切開や耳後法を用いるのは外耳道が極端に狭い場合が多いためである。キヌタ・アブミ関節やアブミ骨底板などの構造物は鼓室後部にあるので,耳内からのアプローチのほうが耳後からのアプローチよりそこへ到達する方法としては優っている。また,切開創の大きさやその治癒時間も耳内法が勧められる。しかし,外耳道の狭さや手術方法の慣れなどから耳後法も用いられる。
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