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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科74巻5号

2002年04月発行

特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科における手術の危険度

15.鼻中隔矯正術

著者: 長舩宏隆1

所属機関: 1東邦大学医学部第1耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.72 - P.75

文献概要

 はじめに
 鼻腔生理において,呼吸道としての鼻腔の機能は最も重要である。したがって,それを阻害するような鼻腔の矢状面にある鼻中隔の彎曲や変形そして鼻甲介,特に下鼻甲介の肥大の影響は大きい。鼻呼吸の障害は,全身的には睡眠時無呼吸症候群などの要因となるし,局所的には呼吸性嗅覚障害,自然口の排泄障害による副鼻腔炎の惹起,中耳疾患への影響などがあり,さらに頭痛を主症状とする反射性神経症などの原因となり得る。このような場合には鼻中隔矯正術が必要となる。
 筆者らの経験では,この手術が比較的容易な手術と考えられていたためか,耳鼻咽喉科医として経験の少ない比較的早い時期から指導を受け手術を施行していたが,実際的には繊細な手技を要するかなり難しい手術である。この手術を誤りなく行える者は一人前,それ以上の耳鼻咽喉科医と評価ができるとの話もあるほどである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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