icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科74巻5号

2002年04月発行

特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科における手術の危険度

咽頭

32.喉頭截開術・ステント留置術

著者: 久育男1

所属機関: 1京都府立医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.153 - P.156

文献概要

 はじめに
 喉頭截開術(laryngofissure)は,甲状軟骨と輪状軟骨を縦切開して喉頭内腔に至る手術術式であり,甲状軟骨のみを切開する場合は甲状軟骨切開術(thyrotomy)と呼ばれる。喉頭微細手術の進歩(特にレーザー手術の導入)に伴い,喉頭截開術の適応は明らかに減少しているが,その重要性がなくなったわけではない。適応となる主な疾患は,喉頭微細手術では対応不能な巨大腫瘍,厚い横隔膜,そして瘢痕狭窄などである。手術件数が減少しているため,実際に手術を執刀あるいは見学した経験はないかも知れないが,本手術は決して難しいものではない。
 ステント留置術は,喉頭狭窄に対する治療法の代表的なものであるが,治療にあたっては,ステントの種類やその留置期間など,頭を悩ませる問題が多い。
 本稿では,上記2つの手術の術中・術後に起こり得ると考えられる,あるいは想像される合併症について述べる(表1)。ただ幸いなことに,筆者が経験したことのない合併症(実際には起こり得ないもの?)が多く含まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら