文献詳細
特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科における手術の危険度
頸部
文献概要
はじめに
甲状腺腫摘出術における手術の危険度を考えるとき,手術合併症(表1)としての術後出血と反回神経麻痺,上皮小体機能低下症が思い浮かぶ。しかし,手術合併症だけがトラブルではなく,術前評価や術式の策定の段階でも問題点は存在する。また,術前から対応を考慮しておくことは,リスクマネージメントとも考えられる。そこで本稿では,甲状腺腫摘出術の術前評価を含めた危険性と対応を考えることにする。なお,甲状腺癌では頸部郭清術も行われ得るが,ここでは良性結節性腫瘤での片側腺葉切除と,悪性腫瘍での気管前傍郭清を含めた葉峡部以上の切除手術を念頭において述べる。
甲状腺腫摘出術における手術の危険度を考えるとき,手術合併症(表1)としての術後出血と反回神経麻痺,上皮小体機能低下症が思い浮かぶ。しかし,手術合併症だけがトラブルではなく,術前評価や術式の策定の段階でも問題点は存在する。また,術前から対応を考慮しておくことは,リスクマネージメントとも考えられる。そこで本稿では,甲状腺腫摘出術の術前評価を含めた危険性と対応を考えることにする。なお,甲状腺癌では頸部郭清術も行われ得るが,ここでは良性結節性腫瘤での片側腺葉切除と,悪性腫瘍での気管前傍郭清を含めた葉峡部以上の切除手術を念頭において述べる。
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