文献詳細
文献概要
目でみる耳鼻咽喉科
副咽頭間隙に発生したCastleman病とバイザー皮弁による下顎正中離断摘出法
著者: 稲上憲一1 間島雄一1
所属機関: 1三重大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.338 - P.339
文献購入ページに移動 Castleman病は1956年Castlemanら1)が胸腺腫に類似した孤立性の縦郭のリンパ節過形成として報告した。この疾患には,リンパ節腫大が限局している限局型と多発性リンパ節腫大を伴う全身型(あるいは多中心型)の2型がある。この病理学上の違いは,前者が硝子化を伴った血管増生の強いhyaline vascular type (HV型)が大部分(約90%)を占めているのに対し,後者は形質細胞増生の強いplasma cell type (PC型)がほとんどを占めている点である。その共通点はリンパ節の基本構造が保たれていること,濾胞の過形成が著明であること,血管の増生がみられることである。われわれは副咽頭間隙に発生したCastleman病を経験したので,その手術法とともに報告する。
症例:24歳男性。主訴:なし。既往歴:特にな①。家族歴:特になし。現病歴:2000年1月下旬,血疾があり近医を受診した。出血点は不明だったが,顔面の腫脹を訴えたためCT,MRIを施行した。画像で右副咽頭に腫瘍を認め,当科に紹介された。初診時所見:顔面の腫脹はなく変形と考えられた。脳神経麻痺はなく,軽度の中咽頭側壁の腫脹を認めた。
症例:24歳男性。主訴:なし。既往歴:特にな①。家族歴:特になし。現病歴:2000年1月下旬,血疾があり近医を受診した。出血点は不明だったが,顔面の腫脹を訴えたためCT,MRIを施行した。画像で右副咽頭に腫瘍を認め,当科に紹介された。初診時所見:顔面の腫脹はなく変形と考えられた。脳神経麻痺はなく,軽度の中咽頭側壁の腫脹を認めた。
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