文献詳細
手術・手技
滲出性中耳炎に対するCO2レーザーによる鼓膜切開術の経験
著者: 新木五月1 村上泰1 村上作之1 加藤賢1 水田邦博2
所属機関: 1耳鼻咽喉科村上医院 2磐田市立総合病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.560 - P.563
文献概要
滲出性中耳炎の治療には保存的治療,鼓膜切開術,中耳換気チューブ挿人術などがある。保存的治療を行い改善が認められない症例に対して,メスによる鼓膜切開術を行うことがある。しかし,メスによる切開では穿孔は数日のうちに閉鎖し,再貯留を認めることがある。
今回,CO2レーザーによる鼓膜切開術を行い,平均19.1日間の開存期間を得ることができた。その後,再貯留した症例にのみ中耳換気チューブ挿入術を行った。中耳換気チューブ挿入術適応の判断に,CO2レーザーによる鼓膜切開術は有用な手技と考えられたので報告する。
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