文献詳細
原著
ツベルクリン反応が陰性であった頸部リンパ節結核の1症例
著者: 我那覇章14 糸数哲郎1 玉城和則2 新垣京子3
所属機関: 1中頭病院耳鼻咽喉科 2中頭病院内科 3中頭病院病理検査室 4琉球大学医学部附属病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.635 - P.638
文献概要
結核は,本邦において新規発生患者数が1997年に38年ぶりに前年を上回り,厚生省より非常事態宣言が発令されるなど,再興感染症として注目を集めている。耳鼻咽喉科領域において,頸部リンパ節結核は頸部腫瘤の鑑別疾患の1つとして常に念頭に置く必要のある疾患である。一般に頸部リンパ節結核が疑われた場合には,ッベルクリン反応が簡便で有用な検査である。
今回われわれは,ツベルクリン反応が陰性で,最終的には摘出したリンパ節の病理組織学的所見より診断が確定した頸部リンパ節結核の1症例を経験した。本症例の経過およびツベルクリン反応が陰性であった原因も含め,文献的考察を加えて報告する。
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