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文献概要
I.はじめに
前庭誘発筋電位(vestibular evoked myogenic potential:VEMP)は頸筋,中でも胸鎖乳突筋(SCM)に音響刺激などによって誘発される筋電位であり,その名前からもわかるように,今日,前庭機能検査として位置づけられている。本反応の最初の報告は,1992年になされたColebatchら1)によるものである。依然未解決の問題,議論の分かれている問題もあるが,徐々に前庭機能検査として普及しつつある1~9)。
本稿では,これまでに明らかになったことを中心に解説する。なお,以下の記述では前庭性誘発筋電位の略称としてVEMPを用いるものとする。
前庭誘発筋電位(vestibular evoked myogenic potential:VEMP)は頸筋,中でも胸鎖乳突筋(SCM)に音響刺激などによって誘発される筋電位であり,その名前からもわかるように,今日,前庭機能検査として位置づけられている。本反応の最初の報告は,1992年になされたColebatchら1)によるものである。依然未解決の問題,議論の分かれている問題もあるが,徐々に前庭機能検査として普及しつつある1~9)。
本稿では,これまでに明らかになったことを中心に解説する。なお,以下の記述では前庭性誘発筋電位の略称としてVEMPを用いるものとする。
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