文献詳細
原著
131I治療を施行した甲状腺癌遠隔転移例の検討
著者: 中野宏1 中井茂1 大西弘剛1 上田大1 島田剛敏1 四ノ宮隆1 久育男1 牛嶋陽2
所属機関: 1京都府立医科大学耳鼻咽喉科学教室 2京都府立医科大学放射線科学教室
ページ範囲:P.53 - P.57
文献概要
分化型甲状腺癌は一般に発育が緩徐であり,比較的予後良好とされている。治療法は,化学療法や外照射による放射線治療は効果が期待できず外科的摘出が主体となる。遠隔転移をきたした症例に対しては131Iによるアイソトープ治療が施行されることが一般的であり,その有用性については既に多くの報告がある。
今回われわれは,過去 7年間に131Iによるアイソトープ治療を施行した分化型甲状腺癌遠隔転移例20例について,安全性,治療効果などについて検討し,その適応について再考した。
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