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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科75巻1号

2003年01月発行

連載 シリーズ/耳鼻咽喉科診療に必要な他科の知識

①小児科:気管支喘息,気道感染症

著者: 鈴木五男1

所属機関: 1東邦大学医学部第二小児科学教室

ページ範囲:P.73 - P.80

文献概要

I.はじめに

 小児気管支喘息はいわゆるアトピー型が90%以上といわれているが,乳幼児などでは気道感染が引き金となって喘息の発症,もしくは症状の誘発,悪化の原因となる可能性が多くの疫学的検討から示唆されている。Johnstonら1)は,学童期の喘息児の発作にウイルス感染症の関与に関する頻度調査で,80~85%にライノウイルスおよびその関連ウイルスの存在を指摘している。

 さらに,ウイルス感染症後に肺機能への影響や気道の過敏性の増加,さらに好酸球との関わりや炎症性サイトカインの増加などが確認2,3)されて,喘息の悪化,発症の機序の解明が期待されている。

 本稿では耳鼻咽喉科外来で経験するであろう小児の気管支喘息,その喘息に影響するといわれる病原因子および気道系の主な感染症について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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