文献詳細
原著
乳幼児の囊胞状リンパ管腫に対するOK-432による硬化療法―手術を考慮する前に
著者: 工藤典代1 留守卓也1
所属機関: 1千葉県こども病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.699 - P.701
文献概要
囊胞状リンパ管腫は,頭頸部領域に出現することが多い良性の腫瘍性疾患であり,乳児期に増大傾向を示すことが多い1,2)。腫瘍の大きさも様々であり,審美的にも患児とその家族の苦悩は極めて大きい3)。治療はOK-432による硬化療法が一般的であるが4~6),一方でその副作用が強調され外科的切除を第1選択とする記載も散見される7~10)。
今回われわれは,当科で経験した具体例を挙げ,OK-432による硬化療法の効果と副作用につき報告する。
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