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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科75巻3号

2003年03月発行

文献概要

原著

甲状腺oxyphilic carcinomaの4症例

著者: 井上博之1 岩江信法2 丹生健一1

所属機関: 1神戸大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2兵庫県立成人病センター耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.187 - P.191

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I.はじめに

 甲状腺に発生するoxyphilic carcinomaは,組織学的にエオジンでよく染まる好酸性細胞が腫瘍細胞の大半を占める癌で,そのほとんどが濾胞癌の亜型である。その頻度について海外の報告では,全甲状腺悪性腫瘍に対して3.1~13.7%とばらつきを認める1~3)。わが国においては,1977年~1995年の甲状腺悪性腫瘍登録集計4)によると全甲状腺悪性腫瘍の約0.3%,濾胞癌3,434例中87例にみられるに過ぎない。

 今回われわれは,甲状腺腫瘍の術後に濾胞癌の亜型であるoxyphilic carcinomaと病理診断を得た4症例を経験したので,各症例を呈示し若干の文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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