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原著
頸部捻転後に発症した頸部皮下気腫,縦隔気腫の1症例
著者: 竹村考史1 木下澄仁1 定永恭明1 湯本英二2
所属機関: 1熊本市立熊本市民病院耳鼻咽喉科 2熊本大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科
ページ範囲:P.221 - P.223
文献購入ページに移動耳鼻咽喉科医の日常診療の場において,頸部および縦隔気腫症例に遭遇することは比較的稀である。その主訴は多様であり,耳鼻咽喉科,外科,内科,小児科といった様々な診療科を訪れる1)。多くの症例は安静により自然軽快するが,気管支喘息などの基礎疾患があるときは重症となる場合がある2)。本症の原因としては口蓋扁桃摘出術,歯科治療などの外科的侵襲や外傷,喘息発作などの明らかな原因に続発する場合と,それがなく発症する特発性の場合がある1)。
今回われわれは,強い頸部捻転により発症した頸部皮下気腫,縦隔気腫の1症例を経験したので報告する。
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