文献詳細
原著
急性に嚥下障害を発症したForestier病の1例―Forestier病による嚥下障害の1考察
著者: 長谷川純1 三枝英人1 横島一彦1 八木聰明1 宮本雅史2 元文芳和2
所属機関: 1日本医科大学耳鼻咽喉科頭頸部外科学教室 2日本医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.313 - P.317
文献概要
Forestier病とは,椎体前面に著しい連続性の骨化病変をきたす原因不明の疾患であり,耳鼻咽喉科領域では頸椎前縦靱帯の骨性増殖により嚥下障害や咽喉頭異常感の原因となり得ることで知られている1~11)。その報告例は決して少なくないものの,嚥下障害の発症機序と治療方針については,未だに明確な指針がないのが現状である。
今回われわれは,数年間にわたり嚥下時の違和感を自覚していた後に急激な嚥下障害を発症したForestier病の1例を経験した。その経過を報告するとともに,本疾患の嚥下障害の発症機序および治療方針について若干の考察を加えた。
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